こんにちはハスです。
ビジネスをしたことのない人が勘違いする
宣伝をすれば、必ずお客様が来る…
実は私もスクールに通う前まではそんな風に思っていたんです。
そんな多くの人がハマってしまう集客の勘違い。
このブログ記事では、「集客の勘違い」の正体と、人間に心理学を生かした「返報性の原理」を活用した効果的な集客戦略について詳しく解説します。
返報性の原理とは?
返報性の原理とは相手に何かをしてもらった時に、何かお返しをしなければという人間の自然な心理の事を言います。
例えば、スーパーで試食コーナーで試食した商品を、思わず購入してしまう経験はありませんか?
これは、試食という「何かを受け取った」ことに対し、「お返しをしなければいけない」という心理が働いているためです。
他にはママ友からおすすめの育児グッズの情報をもらって、実際に購入したり、逆に別の情報を提供したりした経験はありませんか?
これは、情報という「何かを受け取った」ことに対し、「お返しとして情報交換をしたり、別の情報提供をしたりする」という心理が働いているためです。
誰が返報性の原理を発見したのか?
アメリカの社会心理学者のデニス・リーガンが返報性の原理を研究で発表しました。
彼は、1968年に発表した論文「好意と返報性」(Favoring and reciprocity)の中で、「人は他者から好意を受けると、その好意に対して何かお返しをしなければいけないという気持ちになる」という返報性の原理を明らかにしました。
実験の仕組み:
参加者は、美術鑑賞の研究に参加
グループA:仕掛け人が自分のコーラだけを買ってくる
グループB:仕掛け人は自分のぶんのコーラと相手の分のコーラを買ってくる
最後に仕掛け人が宝くじのチケット を買ってくれないかと頼みます。
結果:コーラをもらった参加者 は もらっていない参加者よりも、仕掛け人からチケットを購入する可能性が 高くなりました。
返報性の種類
返報性の原理は、大きく4つに分類されます。それぞれの特徴と、ビジネスでの活用例を紹介します。
好意の返報性
好意の返報性とは誰かに親切にされると、自分もその人に親切にしたくなってしまうという心理的な仕組みです。
例えば:
- 隣のお宅から手作りのお菓子を貰ったら、自分も何かお返ししたくなる
- スーパーで店員さんに親切な対応をされたら、そのお店で買い物したくなる
- 子どもが友達からプレゼントをもらったら、自分も友達にプレゼントをあげたくなる
敵意の返報性
「敵意の返報性」って聞いたことありますか?
これは、誰かに嫌なことをされると、自分も嫌な気持ちになって、相手にも嫌なことをしたくなってしまうという心理です。
例えば:
- 隣のお宅からいつも大きな音漏れがあって、イライラしてしまう
- 子どもが学校で友達にいじめられてしまい、その友達を嫌いになってしまう
- 店員さんに横柄な態度を取られて、そのお店に行きたくなくなってしまう
まさに目には目を、歯には歯をですね。
譲歩(じょうほ)の返報性
譲歩の返報性とは誰かから何かを譲ってもらったら、自分も何か譲りたくなるという心理的な仕組みです。
例えば:
- お店で、店員さんに親切にされたら、お礼に「ありがとう」と言った
- 友達に困っていることを相談されると、自分も何か力になりたいと思ってしまう
- スーパーで試食コーナーで試食した商品を、思わず購入してしまう
自己開示の返報性
自己開示の返報性誰かに自分のことを話すと、相手も自分のことを話したくなってしまうという心理的な仕組みです。
例えば:
- 友達に悩みを打ち明けたら、友達も自分の悩みを話してくれた
- エステに行った時に、そのエスティシャンは元々ニキビ肌で長い間悩んでいたことを告白してくれた
- 服を買いに行った時に、自分の足の太さの悩みを開示したら、店員さんも同じ悩みを持っていた
自己開示の返報性は、顧客との信頼関係を築き、顧客との距離を縮めるための手段として活用しましょう。
読むのが得意じゃない、好きじゃない方はYoutubeで見てみて下さい。
集客における返報性の活用方法3つのポイント
返報性とは、人は自分に何かを与えられたときに、それに報いたいという心理的な傾向のことを指します。この原理を上手に活用すれば、集客力を高めることができます。
以下の集客における返報性の活用方法のポイントになります。ポイント3点を意識して実践していきましょう。
ポイント1: 無料で何かを提供する
返報性を働かせるために最も重要なのが、最初に相手に対して無料で何かを提供することです。
「無料」は最強です。タダほど高いものはないとはまさにここからきているのではないでしょうか?
- サンプル品の配布
- 割引クーポンやポイントサービス
- ミニ体験レッスン
- 特典付きの簡単ワークショップ
無料で価値あるものを手に入れた相手は、心理的に「返さなければ」と思うようになります。
ポイント2:商品や サービスにうまく誘導する
無料サンプルなどを提供した後は、後々の本格的な購入や利用に誘導することが重要です。
例えば
- メルマガ会員に登録を促す
- 会員限定の割引を設ける
- 体験レッスンの後に本講座を案内する
相手の支持を得ながら、着実に誘導することがポイントです。
ポイント3:焦らずに寄り添う
返報性は心理的な作用なので、強く売り込みすぎるとかえって反発を買ってしまいます。
商品やサービスを提案する際は、お客様のペースに合わせて、焦る必要はありません。
信頼関係を大切にしながら、寄り添うように丁寧に接することが大切です。
お客様を押し付けがましく感じさせないよう気をつけましょう。 焦らずにお客様の気持ちに寄り添えば、自然と返報の気持ちが芽生え、商品やサービスにつながっていくはずです。
返報性を意識しすぎると陥る落とし穴
上記で返報性の原理、相手に相手にしてもらった時に、何かをお返ししなければいけないという心理をお話ししました。
この心理を活用して、ビジネスでも多く活用されています。
しかし、ここで多くの人が陥る落とし穴があります。
それはなんだと思いますか?
それは多くの人が見返りを求めてしまうということです。
例えば、「私はせっかく誕生日プレゼントをあげたのに、私の誕生日には何ももらえなかった…」
「せっかく作った手作りのクッキーを近所のお友達に配ったのに、全然お返しがない…」
「何かをしてあげた」という意識が相手にも伝わってしまうと恩着せがましいと思われてしまい、信用が築けなくなってしまいます。
ビジネスにおいても同じで、「返報性」を意識しすぎて、「見返りを求めてしまう」と、逆効果になってしまうことがあります。
まとめ :返報性の法則をうまく活用しよう
返報性の法則は、人間関係を築き、維持するだけでなく、ビジネスにおいても顧客との信頼関係を構築し、購買意欲を高め、顧客満足度向上に繋げる魔法の法則です。
その種類と注意点を知り、相手への感謝の気持ちを忘れずに、自然な気持ちで関係を築くことで、より豊かな人間関係を築き、ビジネスを成功へと導きましょう。